2007

犬は鎖につなぐべからず

NYLON100℃ 30th SESSION 「犬は鎖につなぐべからず 〜岸田國士一幕劇コレクション〜」
日程:劇場
2007年5月10日(木)〜 6月3日(日) 青山円形劇場


岸田國士
潤色・構成・演出
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
和装監修
豆千代
振付
井手茂太
出演
松永玲子 みのすけ 村岡希美 長田奈麻 新谷真弓 安澤千草 廣川三憲 藤田秀世 植木夏十 大山鎬則 吉増裕士 杉山薫 眼鏡太郎 廻飛雄 柚木幹斗
緒川たまき / 大河内浩 植本潤 松野有里巳 / 萩原聖人

大正末期、日本で最初に近代的な台詞を書いた劇作家が岸田國士である。
ありふれた近所同士の会話や、力みのない夫婦のやりとり。短い日常語が繰り返されるその内容は、イプセンやチェーホフにインスパイアされながらも、独自のユーモア、そこはかとないエロス、じわりと広がるシニカルさといった、彼ならではの世界観を構築した。
主として、新劇と呼ばれる種類の方々によって演じられてきた岸田戯曲をいまだ触れたことのない小劇場演劇のお客様は多かろう。
そこで、80年近く前に書かれた幾多の岸田戯曲を、ある時は原作に極めて忠実だったかと思えば、ある時はちょっとそれどうなんだと言われるぐらい忠実じゃなかったりしながら、あくまでナイーブに、でも時としてひどくアナーキーにコラージュし、半ば強引に、ひとつの町内の群像劇にまとめあげ、21世紀に再生させよう、というのが今回の試みである。
和装監修にはモダン着物のカリスマ豆千代さんを、振り付けには踊れない人を踊れないなりに踊らせる名手、イデビアン・クルーの井手茂太さんを迎えてお贈りする、ナイロン初の和装劇。

我が闇

NYLON100℃ 31st SESSION
『わが闇』

三年ぶりにナイロン100℃に新作を書き下ろす。

「消失」(04)と「男性の好きなスポーツ」(同)で、この劇団でできることは概ね書き尽くした感があったのだけれど、三年の間にいろいろ考え、まだまだそんなことはないと考え直したのは、ナイロンという集団に対する、私の狭量さを反省したからだ。

ナイロンは、主宰の私が言うのは甚だ厚顔ながら、奇跡的なチームである。それは観客の皆様にとってというより、当事者達にとってなのかもしれないが。

今回は、タイトル通り、暗くて地味で、笑いもそんなにない芝居になるような気がする。他所でそうした作品を上演するには勇気がいるけれど、ナイロンでならサラッと作れると確信しているし、充分魅力的な舞台になるはずだ。

正月にツアーで巡るにはまったくそぐわない内容だが、葬式か通夜の話になるのではないか。

釈然としない死に方をした5人の人物の葬儀に集まった人々が、ああだこうだ話し合い、何らかの解答を見つけるべく、夜を明かす。
もちろん解答なぞ見つかるはずがなく、彼らだってハナからそんなことは承知なのであるし、それは「見るべきものを見る自由」と「それでも目を塞ぐ自由」の葛藤の記録だ。

今は、そんなことを考えている。
まったく違う芝居になったところで、それはそれで面白いに違いないから、よろしければどうぞ観に来てくださいなとしか、今のところ言えない。

主宰 ケラリーノ・サンドロヴィッチ

作・演出
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演
犬山イヌコ みのすけ 峯村リエ 三宅弘城 大倉孝二 松永玲子 長田奈麻 廣川三憲 喜安浩平 吉増裕士 皆戸麻衣
岡田義徳 坂井真紀 長谷川朝晴
【東京公演】2007年12月8日(土)〜30日(日)下北沢 本多劇場
【大阪公演】2008年1月13日(日)〜14日(月・祝) イオン化粧品シアターBRAVA!
【札幌公演】 道新ホール  2008年1月17日(木)〜19日(土)
【広島公演】 アステールプラザ大ホール  2008年1月23日(水)
【北九州公演】 北九州芸術劇場中劇場  2008年1月26(土) 27(日)
【新潟公演】 りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場 2008年1月30日(水)・31日(木)